第114回令和2(2020)年

短焦点プロジェクターは便利
~家庭用プロジェクターを買った話(2)~

令和2年1月2日掲載
家庭用プロジェクターを購入した話を、全3回で掲載しています。今回は部屋の明るさと、短焦点プロジェクターの長所・短所の紹介です。
初回(シリーズの目次)はこちら

令和元(2019)年12月に購入したAcer H6517STを紹介

昼間の明るい部屋では使えません。

前回の記事の通り、BenQ MP512ST から Acer H6517ST へ買い替えたのです。新しく買った Acer H6517ST を中心に紹介します。最初の写真は、南窓の部屋で昼の明るい時間帯に壁に投影したものです。さすがに使い物になりません。

そのため、昼間に南窓の部屋で使いたい場合は、暗いカーテンを用意するなど、対策が必要です(南窓の部屋でも、曇り・雨天の日や、夜間であれば大丈夫です)。

昼間でも北窓の部屋なら使えます。

次の写真は、明るい昼間(上の写真と同時刻)に、北窓・すりガラスの部屋でカーテンを空けて撮影したものです。Acer H6517STは明るさが3,000ルーメンの機種なので、これぐらいの明るさの部屋であれば実用的に使用できました。

1 蛍光灯の明るさ最大
2 蛍光灯の明るさ最小
3 蛍光灯OFF、常夜灯ON

下の写真のようにザラザラの壁に投影しています。もちろん、本格的なスクリーンに投影した方がきれいなのでしょうが、なんちゃってホームシアターなので細かいことは気にしません。

できるだけ大画面にするために壁のスイッチに重なる位置に投影しています。まったく気にならないといえばうそになりますが、違和感はすぐに慣れました。

設置場所を考える~大画面には短焦点が便利

機種によって設置場所が変わります

今回購入した Acer H6517ST は 1.1mの投影距離で100インチ(幅2.2m)の画面になる短焦点タイプ。通常は短焦点タイプでも100インチの投影には1.5~1.8mほど必要なことが多いので驚異的なスペックなのです。ちなみに一般的な機種では100インチの投影に3m以上必要なことが多いです。

色々な部屋で投影したい場合や、引越しが多い方などは、短焦点タイプがお勧めです。ただし短焦点タイプは同じ性能の一般的なタイプに比べ少し割高になります。なお、天井にプロジェクターを固定するなどの場合は、短焦点タイプではなく、きちんと投影面との距離を考慮して機種を選ぶ必要があります。

短焦点タイプは、スクリーンのしわを拾います

短焦点タイプのプロジェクターの欠点として、スクリーンのしわを拾って画像がゆがむと言われます。これは短焦点ならではというより、投影角度と人間が見る角度の違いが影響しているのです。

次の写真3枚は、短焦点プロジェクターで、90インチのスクリーン(しわがある)に約1mの距離から投影したものです。スクリーンを下から見上げると(=プロジェクターのレンズに近い位置から見ると)こんな感じできれいに映っています。

4の位置からは、しわが見えない

しかし正面(人間が座る場所)から見ると、スクリーンのしわがはっきり分かります。これを防ぐには、短焦点プロジェクター向けのスクリーンが必要になるようです。とはいえ、(その2)のように番組本編が始まれば(電線が少し波打っている程度で)気にしないという考え方もあります。また、平らな壁に投影する場合はしわは発生しません。

5の位置からはしわに気付く
5の位置から(その2)

費用対効果は抜群

このように短焦点プロジェクターには多少の欠点もありますが、10万円を切る予算で狭い部屋でも大画面というメリットを考慮すれば、費用対効果は抜群なのです。