第2回平成26年

マクドナルドのドアの開く向き
~客目線で考えることのむずかしさ~

平成26年2月7日掲載

マクドナルドのキャッチコピーは時代によって変わっているようです。 今は世界共通で「i'm lovin'it」。 私が小学生のころは、「おいしい笑顔 マクドナルド」だったのです。 ウィキペディアで調べると、昭和59年4月から平成が始まるころの6年間ほどだったようなのです。

当時の私は、良い子にしているとマクドナルドでハンバーガーを買ってもらって喜んでいる子どもだったのです。 ただし店内で食べることは稀で、たいていは代金をもらってマクドナルドにお遣いに行き、自分の分と弟の分を買って帰っていたのです。

近所のマクドナルドは自動ドアではなく、店に入るには自分でドアを2つ開けなければなりません。 入店するときは手ぶらなので、ドアを開けるのは簡単です。 しかし、店を出るときは、すこし面倒だったのです。

来る時と違って、帰りは商品を持っているのです。 時にはバーガーにアップルパイにポテトにシェイクにと2袋になることも・・・小学生には大荷物なのです。 左手と右手で1袋ずつ持って店を出ようとすると、ドアが開けられないのです。 ドアは内側に引くタイプなので両手がふさがっていると無理なのです。 仕方がないので買った商品をドア横の席のテーブルに置いてドアをひっぱて開けて、開いたドアが閉まらないように体でドアを支えながらテーブルに置いた商品を再度持って店を出ていたのです。

それから数年後、大学生になってもドアの向きは変わっていないのです。 体も大きくなって、マクドナルドでたくさん買い込んでも片手で持てるようになり・・・でも今度はお遣いではなく通学途中の寄り道なので手ぶらではないのです。 入店時は片手でカバンを持って、出店時は左手にカバン、右手に商品なのでやっぱり両手がふさがっていて、手前に引くドアを開けるのは困難だったのです。

こんなこと、わざわざ店に苦情を言うほどでもないし、かといって面倒だし、ずっともやもやしていたのです。

近所のマクドナルドのドアの開く向きの変化
昔の出入口現在の出入口

そのあと自分の活動範囲が変わって主に大学近くや岡山駅周辺のマクドナルドを利用するようになり、近所のマクドナルドに寄らなくなっていたのですが、数年前(10年前かも)に寄ったら、ドアの開く向きが変わっていたのです。 見た目は以前と同じドア。でも開く向きが、外側になっていたのです。 自動ドアではないものの、これで、荷物が少ない入店時は手前に引っ張って開け、持ち帰り商品で荷物が増えて両手がふさがっている帰りは、行儀は悪いですがドアに体当たりしたり足で押すなどして(商品をいったん置くことなく)ドアを開けられるようになっていたのです。

私が小学生の時にドアの開く向きが不便だと気づいてから実に10年以上、ということは店のドアが内側に開く状態だったのはもっと長い期間、 社内でいろいろと研究されているはずのマクドナルドほどの大企業においても、だれも気付かなかったようなのです。 どうしてか。

実際に社員が

  1. 店の外に出て仕事帰りの客風にカバンを持って(←片手がふさがった状態)、
  2. 自分でドアを開けて店に入り、
  3. カウンターに行きお持ち帰りで買い込んで、
  4. 自分でドアを開けて店を出る

ということをすれば、1発で誰でも気づく簡単なことなのです。 おそらくは(あくまでも勝手な想像ですが)、店をオープンするとき、店員役と客役に分かれてロールプレイングをしたとしても、1.、2.、4. の過程を省略したと思うのです。 こういう場合、ついつい、3.のことばかり考えて、その前後のことを忘れてしまいがち。 でも、1.~4.をきちんと確認することが、よいサービスにつながると思うのです。