第5回平成26年

客を乗せないバス
~売上を減らすために努力する会社~

平成26年2月23日掲載

前回(第4回)では、バス停のベンチに座るとバスに乗れなくなるという話を紹介しました。 今回は、バス停で立って待っていてもバスに乗れないという実例をご紹介します。 なぜ何年も前の出来事を蒸し返して掲載しているかというと(※1)、いまだにバス停を見ずに通過する運転手がいるからなのです。

おそらく運転手自身は、バス停を見ていないという自覚はないのです(だからたちが悪い)。 どうせこのバス停から乗る客はいないと決めつけた特定のバス停を(バス停確認のために減速するのを嫌って)(たぶん無意識に)見ないようにしているので、手抜きをしているという自覚がないどころか、苦情があっても「ウソだろう。俺様を陥れるための陰謀(※2)だ。」などと考えてしまうのです。 結果的に、「このバス停から乗るな」というオーラ(※3)が出るようになり、客が減っていくのです。

実例1.水道局前バス停にて(平成15年)

岡南方面へ向かうバス
(主なバス停のみ記載)

岡山駅から岡南(こうなん)方面へ向かうバスは、天満屋(てんまや)のバスステーションを経由する便と、市役所を経由する便があるのです。 大部分は天満屋経由で、市役所を経由する便は大変少ないのです。

平成15年のある夜のこと、私は自宅へ帰るために水道局前バス停で岡南方面へ向かうバスを待っていたのです。 そこへ「岡南営業所行」の岡電バスがやって来たのです。 時刻表の上ではあと数分待てば労災病院行(岡南営業所を越えて自宅付近まで帰ることができるバス)が来ることになっていたのですが、時間通り来るかどうか分からないバスを待つより、とりあえず岡南営業所まで進もうと思ったのです。 理由は、清輝橋や岡南営業所まで行けば、天満屋経由の便と合流するので自宅へ帰るバスの便数が増えるからなのです。

私は岡南営業所行のバスに乗ろうとしたのですが、バスは減速することもバス停に近づくこともなく、どちらかといえば加速しながら通り過ぎて(清輝橋方向へ)左折していったのです。 バスに手を挙げる暇もなかった。 おそらく運転手は信号が変わらないうちに左折したいという気持ちが強かったようで、あるいは終点まであとわずかのバスに乗る客はいないだろうという思い込みも相まって(←といっても水道局前から終点の岡南営業所までは約1.6kmあり、岡山駅⇔天満屋の距離より長い)、バス停を見ようという気が全くなかったのです。 バス会社に電話して事情を伝えると・・・

「すぐ後ろから労災病院行が来ていたということはありませんか?」(←実際はもっとぞんざいな言い方)

その時は多少は腹を立てながらも、2分ほどしてから労災病院行が来たので、バスに乗り帰宅したのです。 なぜ「多少」しか腹が立たなかったかというと、当時の私は20代で世間知らずだったため、世間とはそういうものだと思い込んでいたのです。 今(30代後半)の私だったら、(世間がそういうものなんじゃなく岡電バスや両備バスの反応だけが異常なのだと分かったので)ブチ切れるところです。

さて、それ以前にも岡電バスに乗れなかったことは何度かあり(未遂を含めるとかなりの回数)、平成10年台の初頭(当時の自分は学生)から何度か別件も含めて岡電バスに苦言を呈しても、結局のところ、岡電バス側の態度は首尾一貫していて「話は聞いてやるが、あきらめろ。わが社の運転手が直ると思うか?」という態度だったのです(実際の言動は「運転手に注意する(が、改善は期待できない)」という感じです)。 直接何度か会って話したこともあるのですが、「君は若いから知らないかもしれないが、これでも昔よりはマシになったのだ」と言われたこともあるのです(今から思えば若いガキが言うことだからと完全に舐められていた)。

あまりにも首尾一貫しているので、だんだんと、バス停を見もせずに猛突進して通過するバスが停まらなかったのは、運転手が悪いのではなく、そんなバスを全力で止めなかった自分が悪いのだという気がしてきたのです。 そこで自分のホームページ(いそあの前身)に、「バスの乗車拒否にご注意下さい」と題して、バスを全力で止める方法(大声で叫ぶ!)の記事を掲載したのです。

平成15年6月23日に当サイトの前身「岡山市内路線バス案内 By 森言」に掲載した記事(文面やバスの行先名は当時のまま)

最近、バス停に乗客がいるかどうか確認しない運転手が増えています。特に、

  1. 夜間のラッシュ時間以後の乗客が少なくなる時間帯
  2. 大きい交差点等の手前にあるバス停
  3. 交差点の信号は青
  4. バスの行先は車庫や営業所など

という4条件が重なると、運転手は「早く車庫や営業所に帰って休みたい」という気持ちのため、青信号のうちに交差点を通り抜けようと信号に神経が集中します。 そのため、信号手前のバス停で(夜でも目立つ)白い服装の人がバスカードを持ってバスに向かって手を挙げていても気づかないことがあります。 そのような場合、(本来はバス停が近づいたら乗客確認のために減速するはずのバスが)思い切り加速しながら交差点に突っ込んできますので事前に分かります。 バスが止まりそうにない場合は、いくらこちらが手を振っても無駄です(・・・、運転手はバス停ではなく信号を見ています)。 大声で「バス!!!」と叫ぶのが効果的です。

特に次のバス停でバスを待つ際、上記4条件に重なったら十分ご注意下さい。

  • 水道局前バス停で岡電バス岡南営業所行に乗車する場合
  • 岡山大学筋バス停で天満屋入口経由中鉄バス本社行に乗車する場合
(以下略)

その後に岡電バスの人から、「気を遣った書き方にしてくれているのは分かるが、掲載をやめてくれ」という苦言をいただいたのです。 内心、「少しでもバスに乗れる人が増えるようにという気持ちで書いた記事なので、バスに乗れる人が減ってもよいのか」と疑問に思いながらも、しばらく期間を置いてから掲載をやめたのです。

バス会社にも多少の良心はあるようで、「事実無根だ。そんなことある訳ない。」とは言わなかったし、改善する気がないのに「改善した(または改善する)」とも言わなかった。 事実を認めたうえで改善しないという首尾一貫した態度はある意味すがすがしいのですが、その影響で、自分が、バス会社にむちゃな要求をしている人間だと言われているようで(←実際はバス停からバスに乗せろと言っているだけ)もやもやしたのです。

実例2.城下バス停にて(平成20年)

城下から岡山駅へのバス
(主なバス停のみ記載。城下、内山下、栄町は
逆方向のバスは停車しないので注意。)

城下交差点の南側に、「城下(しろした)」バス停があるのです。 このバス停は、(藤原団地・後楽園方面から)岡山駅へ行くバスが停車するバス停で、降りる人はいても乗る人はいないようなバス停だったのです。

という背景で、運転手は(1つ手前の美術館前バス停から下り坂になっているという理由もあってか)加速しながら通過していくのが常だったのです。 私はいつも、バスが停まるかひやひやしながら、それでも仕事帰りにシンフォニービル地下の丸善(書店)に寄った時などに、天満屋まで歩くのが面倒だからという理由と、定期券の区間に含まれているからという理由で、時間に合わせて城下バス停に行っていたのです(バスは通り過ぎそうになってから急停車することもしばしば)。

そんなある日(平成20年12月26日)の夜のことです。寒い寒い、大みそかも近い年末の夜の城下バス停で、

が待っていたのです。私は美術館前を出たバスが交差点で信号待ちしているのを見て、バスを捕まえられるように身構えて待っていたのですが、運悪く、バス停の隣のコンフォートホテル前に自家用車が停まったのです(といっても身長180cmの私が隠れるような巨大な車ではない!)。 この時点で少し嫌な予感はしたのですが、予感は当たったのです。

信号が青になってやってきたバスは、自家用車を避けるように、当たり前のように第二車線を通り過ぎていったのです。 減速もせず、自家用車を避けながらでも多少はバス停に近づこうという様子もなく、あっという間の出来事だったのです。 通り過ぎたバスに後ろから手を振ってもダメだった。

このとき運転手は、うっかりバス停の位置を失念していたわけではなく、城下バス停の位置を寸分違わず(たがわず)把握した上で、通過していったのです。 断言できる理由は、城下バス停の前を通過する瞬間に、バスの行先表示が「天満屋・岡山駅」から「岡山駅」に切り替わったからなのです。

城下までの行先表示内山下からの行先表示
運転手が「次は内山下です。」という車内放送を流すと、連動して、行先表示が自動的に(左図)から(右図)に切り替わる仕様。

仕方がないので岡電バスに電話したのです。 電話で事情を言うと、

という感じで、始終のんきな感じの岡電バスの対応。 ちなみに「城下」バス停だと言うと急に声のトーンが変わったので、(城下バス停から乗る人がいるはずない、ウソではないかと疑われたと思い)いつも乗っているんですけど!わざわざ時間に合わせてバス停に来ているんですけど!などと余分な話までする羽目になったのです。

話が途切れたところで、

バス会社とは違い、不都合には責任を持ちますという態度
(ロッテのパイの実の裏)

この話を普段バスに乗らない人に話すと、「バス停を見ずにどこを見て走っているんだろう。危ないねぇ。」と言われたのです。 岡電バスの普段の素行の悪さに慣れてしまって、言われてみるまで気付かなかったのですが、本当にどこを見ているんだろう。 前を見ているのかも怪しい(前を見ているか怪しいという事例については、別の記事で掲載します)。

という感じで粘ってみたのです。 タクシー代を受け取るのが目的ではないのです。 何年経っても改善しないので、何らかの形で岡電バスに責任を取らせなければ、今後も乗車拒否は続くだろうと考えたのです。 結局、「後日責任者から電話するから」という返事を受け取り電話を終え、とりあえずタクシーで天満屋へ向かい、天満屋からはバスで帰宅したのです。

この日は随分と気疲れしたのです。 無理難題(たとえば便数を10倍にしろとか)を吹っかけているわけではなく、ただ「バス停で待っていたらバスに乗せてくれ」と要求しているだけなのです。 どうして客がこんなこと言わなければいけないのか。 本来ならバス会社のほうが、ここにバス停があるからみなさん使ってくださいと宣伝するものだろうに、まったく逆なのです。

実例2.の後日談

(左)タクシーの領収書400円
(右)通話時間が5分00秒で目安100円
という携帯画面の表示

後日、岡電バスから電話がかかってきたのですが、曰く「どのように対応させていただいたらよろしいでしょうか?」と言うので、内心、それはお前が考えることだろうと思いながらも、次のように返事したのです。

「定期券という形で、事前にバス代は払っているにもかかわらずバスが利用できなかった(代金に合う商品を受け取っていない)のだから」、と前置きしたうえで、

と返事したのです。 結果、普通はタクシー代を出したりしないのだけどという特例扱いで、500円を受け取ることになったのです(内密にしろとは言われなかったが気を遣って伏せていたのですが、いまだにバス停に停まらないバスがあるので、記事にすることにした)。

さて、その後の城下バス停は、今までがウソみたいに変わったのです。 わざとらしく(これで文句はないだろうと言わんばかりに)減速してバス停に近づいてドアを開けるようになったのです。 結局、「運転手には言っているんですけどね~」は全くのウソだったということです。 運転手に注意するよりも、客を適当にあしらうほうが楽だからと何もせずにいたところ、適当にあしらえない客が出現したので、ようやく重い腰を上げて運転手に注意したというところだろうか。

ただ、おそらくは、「(ほかのバス停は適当でいいから)城下バス停は口うるさい客がいるから気を付けろ。また長電話がかかってきたら面倒だから運転手さん頼むよ。」という注意の仕方だと思われるのです。 なぜそう思うかというと、以前よりも多少改善したものの、別のバス停では相変わらずバス停を見ずに通過する運転手を見かけるからなのです。

・・・バス停で客を乗せずに、どうやって儲けるつもりなのだろう。