第27回平成28(2016)年

岡電バスが飛び出してきた話(2)
~クレージーなバス会社~

平成28年2月22日掲載

岡電バスの反応

前回の記事 の続きです。

さて、電話で話した岡電バスの反応はいつもの通りで、結局のところ「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」と言うだけなのです。

仕方がないから私も、「ご迷惑をおかけされたのではなく、危険な目にあったのです!」、「謝れと言っているのではなく、なおれと言っているんです!」と、職場の廊下で大きな声で言い返す羽目になった。 岡電バスで危険な目に合うのは今回が初めてではないし、別のケースも含め、何度かクレームは入れているが、なおる気配はない。 おそらく、岡電バス自身に、危険行為をしているという自覚がないのだろう。

ところで、岡電バスの電話が話し中でなかなかつながらなかった影響で、職場に着いてから電話をする羽目になったので、職場で自分のイメージが落ちるかと思っていたら・・・。

職場での周りの反応

私が職場の廊下で岡電バスにクレームしている声は、給湯室にいた先輩女性(←こちらは私も気づいていた)だけでなく、上司(部長)にも聞かれていたらしい。

先輩女性からは、昼休みにエレベータで1階に下りる際に「朝からエキサイトしていたな~」と声をかけられた。 私が「朝、横断歩道が青になったので渡ろうとしたら、横断歩道の手前で停まっていたバスの後ろから岡電バスが追い越して突っ込んできまして、」と返事したら、それはひどいな~と納得された(その時点でエレベータが1階に到着して話は終了)。

部長からは、私が席で昼食を食べていたら、「気分は落ち着いたか~?」と声をかけられた。 「廊下の声が中まで聞こえてましたか? (大きな声を出して)すいませんでした。」と返事したら、 「トイレから出たら、いそあ君の声が聞こえて、(電話で)怒っていたから。君が怒るなんてよほどのことがあったんだなー。」と言われて会話した。 事情を話すと、いろいろ話した後、「けががなくてよかった。」と心配までされてしまった。 てっきり、「職場の廊下で大声を出したこと」と、「結果的に1分程度の遅刻をしたこと(廊下で電話をしていたので席につくのが遅れた)。」を咎められるかと思っていたので拍子抜けした。 どうやら私は、大声や遅刻もやむを得ないと思われるぐらい、ひどい目にあったらしい。

(個人的には、岡電バスで危険な目に合うのはいつものこと。今回はいつもより少しだけ危険レベルが高かったから面倒だけどクレームの電話を入れてみただけ。という感覚だったので、心配されるなんて思いもよらなかった。慣れというのは恐ろしい。)

自分の気持ちの変化

実は、部長と話すまで、私は岡電バスに対してクレームは言ったものの、どこか少し、後ろめたい気持ちがあったのです。

岡山人の常識としては、横断歩道が青になっても、左右をよく確認して、岡電バスや両備バスが近づいていたら、やり過ごしてから横断歩道を渡るべきなのに(←この考え方に賛同はしていないが、岡山人はみんなそうしている)、常識に反して、岡電バスが横断歩道を横切る前に、歩行者である私が横断歩道に入ってしまった。 岡電バスや両備バスが白昼堂々信号無視をしていても警察が取り締まる姿も見たことがない(高校生が通学時間に信号ギリギリで渡ろうとしたら無理やり止めるくせに)。 だから、警察が取り締まらないような些細なことを問題視する自分が、細かいことを気にしすぎなのだ、という気持ちがどこかにあった。

そういえば部長は広島出身だと聞いたことがある気がする。 広島では、横断歩道の信号が青になったらみんなすぐに渡っていたのを思い出し、後ろめたさを持つ必要はないのだと思いなおしたのです。

小学生のころ

小学校で交通ルールを学ぶとき、横断歩道を渡るときは、青信号になって、「左右を確認してから」渡るように習ったのです。 岡山人にとっては「左右を確認する」のは、「当然信号無視して来る車をやり過ごしてから横断歩道を渡る」という意味合いが強い。

しかし他県ではもしかして「当然、左右を見る必要は99.99%ないのだが、万一に備えて念のために左右を見る」という感覚なのだろうか。

バス会社と警察が結託している?

岡電バスに電話する際、いちおう「(信号無視するなんて)おたくの運転手は免許を持っているんですか?」と聞いたら「持っています。」という返事だった。 平気で信号無視する人間に免許を与えるのはいったい誰だろう。

「おたくの運転手はいつも信号無視をしているのを知らないわけじゃないですよね? 素人じゃないんだから。たとえば柳川の交差点を右折する際、普通に走ったら絶対に信号に間に合わないことが分かっていながら、手前からアクセル踏んで加速して、でも間に合わずに赤信号になってから柳川交差点に進入して右折することもありますよね?」と言っておいた。 柳川交差点の近くに交番があるのに、取り締まりが行われないのはなぜなのだろう。

「警察に賄賂でも払っているんですか?」と質問したら、そんなことはないという返事だった。

もちろん、実際に岡電バスや両備バスが警察に賄賂を払っているとは思って質問したわけではない。 賄賂を払っているかのごとく優遇されているのがなぜかという素朴な疑問である。

岡山県警の安全ポスター
(岡電バス車内にて)

実際は、警察官も(他県出身者は別にして)岡山で小さいころから生まれ育った人間であったら、岡電バスや両備バスが信号無視や歩行者妨害をするのは、小さいころから見慣れた風景なので、気にも留めない、問題だと感じてもいない、だから取り締まるべき事態だと思いつきもしない、というところだろうと思う(←はっきり言って、これなら賄賂のほうがマシである)。

よく考えたら、賄賂とは逆で、警察がバス会社にお金を払っているようだ(広告料として、左の写真参照)。 岡電バスでこの広告を見たとき、思わず「ナイスジョーク!」と思って撮影した写真である。 これではまるで、「盗人に追い銭」だ。