私を含め、現在30~40代の男性は、小学生の男の子だった頃、テレビゲームに夢中になった世代なのです。
私が幼稚園~小学校低学年の頃までは、正月は独楽や凧揚げ、普段は鬼ごっこやかくれんぼ、公園の砂場で砂遊び、屋内だったらオセロや将棋などをするような時代だったのですが、小学校高学年になる昭和の末期、任天堂のファミリーコンピュータが世間で普及したのです。
話に聞くと、どうやら当時大学生・高校生だった世代にとっては、「ゲームセンターで出来るゲームが自宅でできる、ただし劣化版」という位置づけだったようなのですが、ゲームセンターを知らない小学生にとっては、「鬼ごっこやかくれんぼ」の世界から一気に「テレビゲーム」の世界に進化し、「スーパーマリオブラザーズ」というカラフルな世界でキャラクターを動かして冒険していく楽しさと、敵にやられないように慎重に進めていくドキドキ感、何度も失敗してようやくクリアできた時の達成感などに夢中になったのです。
ファミリーコンピュータは爆発的に売れたのです。「大ヒット」という次元ではなく、男の子がいる家庭ではほぼ全世帯といっても過言ではないほど「普及」していたと思う・・・小学生当時の実感。
当時(ちなみに消費税はまだない昭和末期)の本体価格はいまだにハッキリ覚えている14,800円(高価でなかなか買ってもらえなかったので覚えている、とはいえ当時のテレビゲーム界では超格安で、大人が「子供のおもちゃには高いけれど、誕生日やクリスマスになら子供に買ってもいい」と思えるギリギリの値段)。 別途、ソフトが1本につき4,000円~5,000円程度。 大変高価なおもちゃなので、小遣いやお年玉をためたり、あの手この手で親にねだったりして、当時の小学生はファミコンソフトを手に入れるのに苦心したのです。
そのため、中古のファミコンソフトを売買できる店が普及したり(店に売るときと店から買うときの値段の差は想像より大きいことを知ったり)、同級生とソフトの貸し借りをする習慣が普及したり(貸し借りに伴うトラブルも経験したり)して、ファミリーコンピュータには「ゲームだけではないいろいろな経験や懐かしい記憶」があるのです。
なお、ファミコンソフトを同級生と貸し借りする習慣が普及しても、「スーパーマリオブラザーズ」は面白すぎて、友人に借りて飽きたら返せばよいソフトという位置づけにならず、一家に一つ、どの家にも必ずあるソフトだったのです。
最後にスーパーマリオブラザーズをしたのは大学時代、サークルの部室にあったファミコンだったのですが、中学校以来数年ぶり(20世紀末頃時点)にするファミコンで、裏技や抜け道、隠しコインなどをすべて体が覚えていてびっくりしたのです。
スーパーマリオブラザーズの裏技「ちびファイヤー」 (ニンテンドークラシックミニ(後述)で再現) |
そして先日、約20年ぶりにスーパーマリオブラザーズをしたのですが、やはり体が覚えていて、指が勝手に動いて(自分の老化による失敗はさておき)ほぼスムーズにクリアできたのでビックリしたのです。
そんな(30代~40代の男にとって)思い出いっぱいのファミリーコンピュータの復刻版が、平成28年11月10日に発売されていたのです。 当時と異なりソフトの交換はできないものの「スーパーマリオブラザーズ」を含む30種のファミコンソフトが内蔵されて、価格はなんと5,980円(消費税別途)。 昭和末期に小学生男子だった人間ならだれでも衝動買いしたくなるお手頃価格なのです。
近所の店の予約の控え |
私がこれを知ったのは、翌日の新聞記事だったのです。 本来であれば普段利用しているインターネット通販のアマゾンから「○○を買ったあなたにお勧め:ニンテンドークラシックミニ予約受付中」というようなメールが事前に来るはずなのですが、普段ゲームを買わない私には来ていなかったのです。
慌てて買おうとアマゾンでを見たら10,000円を超える価格(アマゾンでは中古品などを個人出品できるのですが、そこで転売目的の人が高額で販売している様子)。 ちなみに定価で買えるアマゾン自体の在庫は品切れだったのです。
そこで通勤途中や近所の電器店・おもちゃ店を見たところ、どの店も「品切れです。入荷未定のため予約も受け付けておりません。」という掲示がされていたのです(平成28年12月末現在で状況は変わらず)。 ようやく12月8日(木)に、たまたま仕事を早く終えて普段は寄らない近所の店に行くと、入口に「ニンテンドークラシックミニ12月15日(木)入荷分の予約受付中」という掲示があり、予約をして、1週間待って手に入れることができたのです。
これから「ニンテンドークラシックミニ」を購入する方への注意点 |
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テレビに「HDMI」の端子が必要です。昔ながらの映像ケーブル(赤白黄)での接続はできません。 |
大きさの目安 | |
本体の大きさ (ICカード「ハレカ」と比較) |
コントローラの大きさ (成人男性の手と比較) |
ニンテンドークラシックミニの大きさは、本物のファミリーコンピュータの約60%とのこと。 購入前にインターネット上の口コミ評判を調べたところ、一部で「コントローラも(本物のファミリーコンピュータより)小さくなっており操作しづらい」という声もあり不安だったのですが、実際は(少なくとも私にとっては)小さいコントローラでも操作性に問題なかったのです。
また、どのゲームも途中でセーブができる仕組みが装備されているのです。 本物のファミリーコンピュータでは、(現在と違って)途中でゲームオーバーになると最初からやり直しになるシステムのためクリアできなかったゲームも、これなら最後までクリアできるのです。 熟練が必要な難しい裏技も、クッパを倒す直前でセーブして、ちびファイヤーに成功するまで繰り返すことも可能!なのです。
ゲームを始めると、小学生時代の思い出がよみがえって、なかなか楽しい逸品に出会えた冬だったのです。
ニンテンドークラシックミニでキャラが横にたくさん並んだ様子 (当時のコンピュータ性能の限界で右の2匹が点滅する様子も 本物のファミリーコンピュータ同様に再現されている) |