この記事は2回構成です。今回は、いそあらしく、主に現地への移動について、次回は現地の様子 をお届けしたいと思います。
平成29年11月も終わりに差し掛かった頃、自宅で暇つぶしのインターネットサーフィンをしていたら、偶然、京都国立博物館で「国宝」展が開催されていることを知ったのです。
京都で国宝展が開催されるのは実に41年ぶり。京都国立博物館の開館120周年と、国宝にまつわる制度ができてから120年の節目を記念して、平成29年(2017年)10月3日~11月26日の8週間にわたって開催されたのです。案内によると、平成29年現在、国宝に指定される美術工芸品は885件、その4分の1にあたる約200件の国宝が、8週間の開催期間を4期に分けて一部の展示を入れ替えながら実施されているとのこと。自分が開催を知った時には残り数日という時だったのです。
自分は普段、博物館や美術館へ行く習慣はなく、国宝に特別な思い入れもなかったのです。恥ずかしながら、国宝(特に絵や書跡などの紙類)は、できるだけ劣化させずに後世へ残すために展示できる日数が決まっているということも初めて知ったド素人。それでも「41年ぶり」、「11月21日に来館者が50万人を突破」などの文言で急に気になって、行くことにしたのです(最終日前日には60万人を突破した模様)。
なお、下図は「館内の照明、温度、湿度は文化財の保護が優先のため、お客様にとって快適ではないこと」もある旨の説明と、「文化財を後世に残すため」に協力を求める説明(京都国立博物館のホームページより抜粋)です。
岡山から京都国立博物館へ向かう場合、とりあえず京都駅へ行き、そこから京都市営バスへ乗り換えることになるのです(下記の交通案内や運賃は、この記事掲載時点のものです)。
京都駅へは新幹線の自由席を利用したのです(片道7,010円)。岡山駅へ到着し、自動券売機で京都までのきっぷを買ってホームへ向かうと、東京行が連続して2本発車するようだったのです。
のぞみのホームにはたくさん人が並んでいたので、すでにホームで待っている「ひかり」に乗り込んだのです。車内は2人席・3人席を1人で占有する客ばかり(つまりガラガラ)。自分も前後左右に客がいない3列シートに1人で腰を落ち着けたのです。しかし、のぞみに並んでいる人が誰も、座れるひかりに乗ろうとしないので気になって時刻表を検索すると、自分が乗ったひかりは京都まで各停で1時間40分、のぞみだと京都まで1時間と分かったのです。どうしようか迷ったものの、ひかりから降りて、のぞみに乗ることにしたのです。
のぞみの車内は満席、通路も立ち客(途中の新神戸でも客は減らず、その次の新大阪でやっと座れた)。車内放送でも「自由席が混雑」していることのお詫び、「混雑のため車内販売のワゴンは自由席へ向かわない」ことのお詫び、指定席も満席のため「自由席から指定席への切り替えはできない」旨の案内が流れたのです。
なお、帰りの京都→岡山は、かろうじて空いていた3人席の真ん中に座ることができたのです。
京都駅前からは京都市営バスに乗り換えなのです。京都国立博物館は三十三間堂の向かい側にあり、最寄りバス停の名前は「博物館三十三間堂前」。運賃は大人・片道230円(1日乗車券は500円)。京都駅からは京都市営バスで10分ほど。JR京都駅(烏丸口)のバス乗場はいつものように数百人(もしかして1,000人?)の観光客がごった返していたのです。下の写真は、D2乗場(写真外)→D1乗場(写真奥)→D2の最後尾の札を持つ係員(写真手前)→D1乗場の最後尾の札を持つ係員(写真外)の位置関係。京都駅前は、どの乗場からも有名観光地を通るバスが発車するので(有名観光地を通らない経路を設定できないぐらい観光地だらけ)、どの乗場も観光客であふれかえっているのです。
最後尾で並んで待っていたら、「博物館の方おられますか~?」という声が聞こえたのです。なんと、運よく「三十三間堂経由九条車庫行」のバス(三十三間堂を経由した後は、祇園・清水寺などの観光地へ向かわずに車庫へ向かうバス)が来たので、並んでいる人を追い越して、すぐにバスに乗れたのです。
乗ったバスは、経由する観光地が「国立博物館、三十三間堂」のみのため、上の写真のように車内は空いていて快適だったのです(満席とはいえ通路に立つ客が縦1列だけというのは京都市営バスとしては「ガラガラ」と言ってよい)。
ちなみに国立博物館から京都駅へ帰る際は、バス停に数十人が待っていたのです。そこへ京都駅方面へのバスが平均すると1~2分間隔でやってきたものの、どのバスも銀閣寺や清水寺方面からの客で満員で、中には車内の客が入口ドアにもたれながら体を支えるような混雑車両も。それでもバスが停車して数人降りて、数人乗車するという繰り返しで、少しずつ待ち列が進んでいって乗ったのです。