前回は、運転手に時刻表を教えていないせいでバスが早発した話を掲載しました。今回は、時刻を教えないどころかウソの時刻表を運転手に教えているという話です。
次の表は、岡電バスの岡山駅~天満屋~岡山ろうさい病院線(洲崎~岡山ろうさい病院間は左回りの循環運行)の時刻表で、上段は左から右へ、下段は右から左へ読むものです。 実際に運転手への指示書に記載されていた時刻を掲載しています。
(ア) 運転手への指示書に記載されていた時刻 (平日用・平成26年1月現在) | ||||||
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岡山駅 | 天満屋 | 清輝橋 | 岡南 営業所 | 豊成 | 洲崎 | 岡山 ろうさい病院 |
13:00 | 13:07 | 13:14 | 13:16 | 13:19 | 13:23 | 13:35 |
14:20 | 14:11 | 14:03 | - | 13:50 | 13:45 | |
下段の「-」は、岡南営業所を経由しますが指示書では時刻が省略されているものです。 |
この便について、客への配布用の時刻表や、バス停に掲示されている時刻表に掲載されている時刻を、上の表と同じ形式で表すと、次のようになるのです。 見比べるとわかる通り、「清輝橋」の時刻が異なるのです。
(イ) バス利用者に告知されている時刻表 (平日用・平成26年1月現在) | ||||||
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岡山駅 | 天満屋 | 清輝橋 | 岡南 営業所 | 豊成 | 洲崎 | 岡山 ろうさい病院 |
13:00 | 13:07 | 13:12 | 13:16 | 13:19 | 13:23 | 13:35 |
14:20 | 14:11 | 13:56 | 13:53 | 13:50 | 13:45 |
参考までに10年以上前(平成15年12月)の、岡山駅を同時刻に発車していた労災病院(現在の岡山ろうさい病院)へ向かうバスの時刻は下記なのです。 岡山駅発時刻と労災病院発時刻は現在と同じであるものの、途中のバス停の時刻は現在よりかなり早かったのです。
(ウ) 昔の時刻表 (平日用・平成15年12月21日改正版) | ||||||
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岡山駅 | 天満屋 | 清輝橋 | 岡南 営業所 | 豊成 | 洲崎 | 労災病院 |
13:00 | 13:07 | 13:11 | 13:12 | 13:15 | 13:19 | 13:35 |
14:19 | 14:11 | 13:54 | 13:51 | 13:48 | 13:44 | |
平成15年当時は、岡山駅~清輝橋間は「急行」のため所要時分が短い。清輝橋~労災病院は各バス停に停車。 |
(ア)と(イ)を比べるとわかる通り、清輝橋の時刻が異なるのです。
平成26年1月現在の時刻表 | ||
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(ア)運転手への指示 | (イ)利用者への告知 | |
清輝橋発時刻 岡山ろうさい病院行 | 13:14 | 13:12 |
このことの利点は次の1点だけなのです。
逆にデメリットは何かというと・・・
ということになるのです(←実際に起きている)。
所要時分についても、以前は「清輝橋→岡南営業所」の区間は(ウ)のように「1分」だったものが、平成19年4月1日のダイヤ改正で「2~4分」に拡大された際には、岡南営業所バス停を2~3分早く通過するバスを見かけることは珍しくなかったのです(平成19年当時から何度か苦情は言ったが、数年かかって、ようやく「マシ」なレベルになった)。
現在は、岡南営業所に早く着いたバスが、ある程度時間調整をするようになったものの、「ある程度」なのです。 例えば、13:14分に着いたバスが時間調整をして、岡南営業所の発車直後にある信号が赤に変わる前に発車しようとして、運転手が定刻を待ちきれずに10秒ほど早く発車することがいまだにあるのです。 「たかが10秒ぐらいいいじゃないか」という人がいたら「たかが10秒ぐらい待ってから発車しろ」と言いたいのです。
さて、岡南営業所から、次のバス停の岡南小学校前まで、時刻表では1分なのです。 岡南営業所を10秒早く発車して、そのまま赤信号に遭わずにぐんぐん進むと、次のバス停を30秒ほど早発になってしまうのです(←そういうバスに何度が乗り合わせた)。
どうやら、岡電バスは「時間調整」ということの意味を知らないようなのです。