岡電バス・両備バス・下電バス・中鉄バス・備北バスの5社が、岡山市内で運賃値上げを実施します。値上げとなるのは競争上の理由などにより120円~150円となっている区間で、一律160円へ値上げされます(100円区間は令和4年10月・11月に120円へ値上げを実施済み)。160円以上の区間は今回の運賃改定による変更はないとしています。
主な値上げ区間(金額は大人・片道の場合)は、
などです。
岡山駅から値上げとなる区間の詳しくは次の通りです(表にない区間も、天満屋⇔藤原団地など、150円以内の区間は160円へ値上げされます)。
岡電・両備・下電・中鉄・備北バス:運賃改定 | |||||||||
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岡山駅から・まで の区間 | 運行会社 | 5社の運賃改定 | 宇野バス (改定なし) | 参考 | |||||
岡 電 | 両 備 | 下 電 | 中 鉄 | 備 北 | 令和7年 9月末 まで | 令和7年 10月1日 から | 平成10年 7月30日 まで | ||
天満屋 | ● | ● | ● | ● | ● | 120円 | 160円 | - | 150円 |
中銀前、県庁前 | ● | ● | 100円 | ||||||
古京 | ● | 140円 | - | ||||||
朝日高前 | ● | 140円 | |||||||
国富、国富東 | ● | ● | |||||||
原尾島住宅前 | ● | ● | 160円 | 170円 | |||||
岡電高屋 | ● | 150円 | 150円 | 180円 | |||||
藤原、藤原西町 | ● | ||||||||
西大寺町 | ● | ● | 140円 | 160円 | - | 150円 | |||
ハレノワ前 (新京橋西詰) | ● | ||||||||
ハレノワ南 (千日前) | ● | 170円 | - | ||||||
後楽園前 | ● | 140円 | 160円 | - | 160円 | ||||
東川原 | ● | 160円 | 140円 | 170円 | |||||
藤原団地 | ● | 180円 | - | 180円 | |||||
番町口、 南方交番前 | ● | 120円 | 160円 | 120円 | 150円 | ||||
法界院駅前 | ● | 140円 | 140円 | 160円 | |||||
三野 | ● | 150円 | 160円 | 150円 | 190円 | ||||
法界院参道口 | ● | 160円 | - | - | |||||
大雲寺前 | ● | ● | ● | 140円 | 160円 | - | 150円 | ||
山陽新聞社前 | ● | ● | ● | 120円 | |||||
大供(天満屋経由) | ● | ● | ● | 170円 | 160円 | ||||
大供(イオン経由) | ● | ● | 130円 | 160円 | |||||
市役所入口 | ● | ||||||||
市役所前、 水道局前 | ● | ● | 120円 | ||||||
大学病院 | ● | 160円 | 170円 | ||||||
清輝橋 | ● | ● | 140円 |
岡山市中心部におけるバスの値下げ競争の概要は次の通りです(今回の運賃値上げは、値下げ競争に終止符を打つ目的もあると考えられます)。
岡山市中心部のバス値下げ競争の歴史 | ||
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平成9年 (1997年) | 10月20日 | 岡山市内で運賃値上げを実施。最低運賃(初乗り運賃)も150円→160円へ改定。ただし宇野バスは値上げに参加しなかったため、他社も宇野バスと競合する区間は運賃据え置き。 例:岡山駅⇔市役所は150円→160円へ値上げ。岡山駅⇔天満屋・県庁前は150円で据え置き。岡山駅⇔三野は190円で据え置き。 |
平成10年 (1998年) | 7月31日 | 宇野バスが値下げを実施(ただし宇野バスと他社が重なる区間の初乗り運賃は150円を継続)。他社も宇野バスに合わせて値下げ。 例:岡山駅⇔三野は160円へ値下げ。岡山駅⇔原尾島住宅前が170円→150円へ値下げ(その影響で宇野バスと重複しない岡山駅⇔後楽園も160円→150円へ値下げ)。 |
平成11年 (1999年) | 12月14日 バス・ 路面電車 | 宇野バスが再度値下げを実施(初乗り運賃も宇野バス単独区間同様に140円へ値下げ、一部で100円区間も設定)。他社も宇野バスに合わせて値下げ。 例:岡山駅⇔三野は150円へ値下げ。岡山駅⇔原尾島住宅前が150円→140円へ値下げ(その影響で岡山駅⇔後楽園も140円へ値下げ)。 岡山駅⇔天満屋・表町BCは150円→100円へ値下げ。岡山駅⇔県庁前は150円→120円へ値下げ。 岡電・両備・下電の3社は、宇野バス値下げと関係ない岡山駅⇔山陽新聞社前を150円→100円へ、岡山駅⇔市役所前・水道局前も160円→130円へそれぞれ値下げ。 |
平成24年 (2012年) | 7月1日 | (めぐりんの参入に先立ち)岡電バスが岡山駅⇔大学病院を170円→140円へ値下げ。 |
7月20日 | 八晃運輸が100円循環バス「めぐりん医大線」を新設 | |
平成27年 (2015年) | 2月1日 | (めぐりんの県庁進出に先立ち)宇野バスが岡山駅⇔県庁前を120円→100円へ値下げ。 |
2月25日 | 八晃運輸が100円循環バス「めぐりん」で、県庁前を通るルートを新設 | |
3月1日 | 岡電バス・両備バスも岡山駅⇔県庁前を120円→100円へ値下げ。 また、岡山駅⇔新京橋西詰(現在のハレノワ前)も150円→100円へ値下げ。 | |
平成28年 (2016年) | 3月20日 岡電バス・ 両備バス・ 下電バス | (めぐりんの下中野・日赤病院進出に先立ち)各社が岡山駅⇔下中野、岡山駅⇔日赤病院を200円へ値下げ。また、すでにめぐりんと競合している岡山駅⇔大学病院なども100円へ値下げ。 また、岡山駅⇔清輝橋は170円→140円へ値下げ(めぐりんの100円に合わせることはせず、岡電が運行する路面電車の140円を下回らない範囲でバスを値下げした模様)。 |
4月1日 | 八晃運輸がめぐりん「日赤病院線」(運賃は100円・200円の2段階)を新設 | |
6月18日 | 宇野バスが自社賃率(1km23円20銭)より安い区間について、値上げを実施。 ※JR(鉄道)との競争上の理由で安く設定していた区間や、長距離で安く設定していた区間の値上げです。他社バスとの共通区間は値上げなし。 | |
平成29年 (2017年) | 4月27日 | 宇野バスが後楽園へ進出(運行開始時は岡山駅⇔後楽園は既存の岡電バスと同様の140円) |
平成30年 (2018年) | 2月1日 | 宇野バスが岡山駅⇔後楽園を140円→100円へ値下げ(岡電バスは140円を継続)。 ※宇野バスは新型コロナウィルスの影響で令和2年3月16日から岡山駅⇔後楽園を運休中(ただし令和7年1月1~3日の3日間限定で復活運行した実績あり)。 |
4月27日 | 八晃運輸がめぐりん「益野線」(運賃は100円・250円の2段階)を新設 | |
令和3年 (2021年) | 3月16日 | (めぐりんが令和元年7月23日に下中野から撤退、令和2年4月1日に日赤病院から撤退したことを受け、)岡電・両備・下電バスの3社が、岡山駅⇔下中野、岡山駅⇔日赤病院などを値下げ前の金額へ値上げ。 |
令和4年 (2022年) | 10月1日 バス・ 路面電車 | 岡電・両備・下電・中鉄バスの4社と、路面電車が100円区間を一律120円へ値上げ。 ※宇野バスは現在(令和7年9月時点)も100円運賃を継続。 |
11月1日 | 備北バスも100円区間を120円へ値上げ。 | |
令和5年 (2023年) | 6月4日 | 岡電・両備バスが、岡山駅⇔西大寺町などを120円→140円へ値上げ。 |
令和7年 (2025年) | 9月1日 | 八晃運輸が岡山市内循環バス「めぐりん」(当初は100円、その後120円循環バス)から撤退。 |
10月1日 | 宇野バスを除く各社(バス・路面電車)が、120~150円の区間を、一律160円へ値上げ。 |